とある競走馬ファンド会社のおもひで

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会員について

僕は別の業務で採用されたため、実は営業には
そう積極的な関与はしていなかった。

とは言え、まったくしないわけでもなかったから
他の三人ほどではないが、僕も会員に営業の電話をしていた。

営業のルールは

・新規はこちらから行ってはいけない。
メールで問い合わせて来たのが新規である。


これはたぶん過去にトラブルがあったからだと思う。
のべつまくなしに、なんかの名簿から電話をかけるような
営業はさすがにやらなかった。
昔はやっていたのかもしれないが。

・営業は午後5時から9時までの間に限る

これもトラブルがあったからだと思う。
そのあたりの事情は僕もよくわからない。
電話をかける相手も会員に限るので、会員の数にも限りがあり
結果的に同じ会員に、短いスパンで電話をかけることになったが。


会員はおよそ以下のパターンに分類された。

「買わない・もう会員を辞めたい」

これは社台とかああ言う大手も試しに入ってみたら、馬はそこそこ走るし
何より営業がしつこくないし、お前のところにいる意味がないという
実にごもっともな理由だった。

もう不信感・敵意むき出しでとりつくしまがない。
そういう会員には、もう売ることは諦めて会員を辞めることを
先延ばしにする方に話を持って行っていた。


「買わない・でも競馬関係の世間話はしたい(プールあり)」

これが意外と多かった。
僕でもそうだが、やはり競馬という趣味は共感してもらえる人が少ない。
プロ野球、Jリーグとかなら共通の好きなチームの話とかで盛り上がれるし、
世の中には他にも楽しい趣味はたくさんあるから「同好の士」みたいな関係も
作れたりするが、競馬はギャンブルの側面が大きいからそうもいかない。

そんな会員が競馬の世間話をしたくて、あの営業の電話も受けてくれていた。
話しているうちに、「どうせアブク銭だからいいかぁ」って感じで
馬を買ってくれることがあった。


「買わない・でも競馬関係の世間話はしたい(プールなし)」

これも、前述のパターンと同じなのだが、いざセールスとなると
手のひらを返すか、種簿馬によっては聞いてくれるかが五分五分だったので
話の最後までわからなかった。

「あっさり決まる」

非常に稀なケースだが、この会社の評判の悪さを重々知っているにも
関わらず、長年会員で、しかも何世代も馬を買っている会員がわずかながらいた。
社台や荻伏(当時)の会員でもあったそうだから、相当なお金持ちだったのだろうと
今にしてみればそう思う。

あと、たまにいたのが「全然儲からないから辞める」という会員だった。
これはいくらうちの会社がメチャクチャでも、一口馬主というのはファンド
と言っても「タニマチ感覚」なので、そんな投資回収レベルの黒字を期待して
買っている人はいないのは、よそのクラブでも同じなはずである。
さすがにこれはなあ、って思ったが、あの人は社台とかで思ったような
収益をあげたのだろうか。


しかし内情を知っている自分たちにしてみれば、これら全ての会員たちに
「うちの社長は相馬眼なんてないですから、辞めちゃってください」
って言いたかった。

だから退会したいって言った会員にも

「はい!わかりました!そうですよね!実は僕達も辞めたいんです!
JRAの規定が緩かった時代に馬主免許を運良く取得して、
それが既得権益になってるに過ぎないこんな会社の、
あんなデタラメに選んだ馬が、あんなデタラメな使い方で走るわけ
ないですもんね!美穂でも栗東でも競馬サークルにもうちは
嫌われるを通り越してもはや笑われていて、どうしようもないんです!
厩舎や牧場に電話かけると半笑いで応対されるんです!
でもね、うちの社長は自分のことを「馬を見るプロ」だと
本気で思い込んでるんです!馬が勝てないのは厩舎と騎手が悪いと
本気で思い込んでるんです!助けて下さい!」

と言いたかった。

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  1. 2013/09/20(金) 12:52:04|
  2. 営業のこと
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7

パクリ気質

現在、僕はあの社長はかの半島出身の人なんだと確信している。
当時はそんなこと気付かなかったが、あれからの歳月の中で
自分が実際に会ったり、世間で流布されるかの国の人間の性質と
あの社長の人格は、今振り返ると合致する点が多すぎる

まず、あの人は「パクる」と言う行為に対して
何ら罪悪感を感じない人間だった。

いくつかあるのだが、一番顕著なのが馬の名前である。
「あやかる」なんて可愛いもんじゃない。
そのときに活躍している馬の名前をそっくり使うのだ。
タイキシャトルの血なんか一滴も入ってないのにシャトルという
名前を使おうとしたり、ディープインパクトからインパクトだけ
使おうとしたり。

あとこの人の性根は間違いなく泥棒のそれだと確信したのは、
フジキセキ産駒の牝馬の新馬戦のときだった。
デビュー戦で惨敗。しかもよしときゃいいのに連闘で使って骨折。
予後不良とまでは行かないまでも長期休養となったその馬だが、
社長は

「俺はあの馬は走るわけないと思ってた」

と言い出したのだ。

「だいたい走るような馬だったらフジキセキの牝馬が11月まで
売れ残ってるわけないんだ」

まあ確かにそうだ。

「でもな、会員にはフジキセキの牝馬ですよ!しかもこの馬っぷりの良さは
桜花賞だって狙えます!そして今なら賞金プール分の
この金額でお譲りできます!
って言って騙せるからな?」


そう言った瞬間の社長の笑顔は、物凄く卑しい笑顔だった。
凶悪な犯罪者と言うよりは小悪党の卑しさと言うべきか。

「騙す?」

と僕が訊き返すと慌てた様子で

「いやいやいや!いい意味で騙すんだ」

「いい意味で」の意味がまったくわからなかった。
どうせその場の思いつきなんだろうし、それをさらに訊いたら、
また逆上するに決まってる。
とにかくこの人は、呼吸するように嘘がつける人なのだ。

  1. 2013/09/18(水) 01:18:00|
  2. 社長のこと
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  4. | コメント:2

女子社員

僕がいた頃、女子社員が新入社員として来たことがあった。
歳は当時でたぶん50に手が届くくらいで、でっぷりとした感じの
「おばさん」だった。

入社の経緯はよくわからないが、とりあえず「女だから採用した」
ということは明らかだった。
何より彼女は競馬に対してたぶん興味は無く、仕事上競走馬関連の
会社だから、ちょっと調べて来た程度だったようだ。
シンボリルドルフくらいしか馬を知らないみたいだったし。

その日は社長の来る日ではなかったが、夜になって突然社長が現れた。
例によってハイテンションというよりは興奮状態で。

「俺はいつも新入社員が入るとこうやって歓迎会をやってやってるんだ」

といういつもの調子だ。
この恩着せがましい物言いを、社員は慣れてはいるが、
新入社員には何か違和感を感じるのは間違いなかったのだが、
そんなのこの社長が理解できるわけもなかった。

いつもの飲み屋に連れて行かれると、いつも通り社長の独演会である。
あとは藤原を罵倒するのだ。
罵倒される藤原よりも、自分の示威行為のために満座で部下を罵倒する
その神経に、彼女が辟易しているのが目に見えていた。

そして、明らかに社長は彼女を狙っていた。
さりげなさの欠片も無い、もう性欲むき出しの顔つきで、

「困ったことや寂しいときはいつでも私のところに連絡してきなさい」

などと、言っていたが彼女はもちろん、他の社員もしらけきっていた。

そして当たり前と言えば当たり前だが、翌日から彼女は出社しなかった。
僕も他の社員も、「まあそうだろうな」と当たり前に思っていたのだが、
おさまらなかったのは社長である。

「電話しろ!出るまで電話しろ!」と藤原に命じた。

いくらかけても電話に彼女は出ない。
(確かにいくら一日でも辞めるときに何も言わない彼女も悪いとは思うが)

結局昼までに、10回近く藤原は電話をかけさせられた。
その旨を社長に電話で報告すると、何やら社長から指示があって、
うんざりした表情で藤原がメモを取って、電話が終わると再び彼女に
電話をかけると、留守電に社長から指示を受けた文面を棒読みした。

「社長があれほど気にかけて下さったのに、一言もなく辞めるなんて
失礼じゃないですか。社長があなたを思いやって、昨日の帰りに
あなたに持たせたおにぎりの味、憶えてますか。今なら社長も
寛大な方ですし、やり直せますから連絡お待ちしてます。」


僕は笑いをこらえるのに必死だった。
この文面は、例によって一言一句社長からの指示に決まってる。
よっぽど手を出したかったんだろうなと思うと滑稽でならない。
しかもこの粘着質というか女々しさというか、何なんだろうか。

もちろんそれっきり連絡は来なかった。


  1. 2013/09/16(月) 00:54:51|
  2. 会社のこと
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休日の社長

会社は日曜と月曜が休みだった。
しかし、休みと言っても気を抜くことができない。
なぜならば社長から電話が来るのだ。

しかも大抵の場合大した用事じゃない。
休み明けに言えばいいようなことばかりだ。

「HPのトップページなんだがな!あそこを赤にしたいんだ
もっと観た人間がなんだこりゃー!ってなるようにな」


突発的に大声になる人間なのだが、この「なんだこりゃー!」は
もちろん受話器を耳から離したくなるような大声である。

要するに退屈なのだ。ヒマなのだ。
ヒマだから社員の携帯に電話してさも重大案件のように
こういうくだらないことを言ってくる。
そしてひとしきり相手をさせたら満足して電話を切るのだが、
問題は、こっちが携帯に出られなかったときだ。

こっちから折り返し電話したとき

「おう!何で出なかったんだ」

「すみません手元に無かったものだ」
とでも言おうものなら

「何のための携帯だ!火曜日に反省文を出せ」

となる。
何のためと言われても、少なくともお前のための携帯ではないし、
お前の連絡に備えて携帯の前で正座して待ってろとでも言うのか。
まあそう言うことなんだろうな。

  1. 2013/08/04(日) 20:37:48|
  2. 社長のこと
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支払わない手口

ある日の午前に、馬運車の会社から電話があった。
輸送費用が支払われていないということで、相当怒っていたようだった。

電話に出たのは田原だったが、やれやれという表情で工藤に報告していた。
工藤から社長に報告が行くのだが、工藤は社長に電話をするときはいつも
席をはずしていたから、どのような報告をしたのかはわからない。

やがて戻って来た工藤が田原に言う。
「田原さん、自分の携帯で社長に電話して下さい。」

(来た…)という表情に田原はなった。
その意味は、もう僕にもわかっていた。

社長が社員を罵倒するときは、いつも社員個人の携帯で社員から社長に
電話をさせる。

電話代がもったいないからである。

そして一通り八つ当たりをするわけだが、今回のそれはどう考えても
田原ではなく、純粋に会社が悪いのだ。

社長の執拗な八つ当たりが終わると、田原は今度は馬運車業者に電話をする。
意味としては以下のような立論である。

「うちは払わないとは言っていないのに、そんなに大声で催促するなんて失礼です」

もちろん社長にそう言えと言われているだけで、田原がそんなことを思うわけない。
と言うか、大抵の人はそう思うわけがない。
失礼なのは会社の方である。

とにかく向こうが何を言おうが、「払わないとは言っていないのに失礼だ」という
屁理屈を延々といい続けるのである。そうすれば向こうももううんざりしてしまい、
「ああ、はいはいすみませんでした!じゃあいつ払ってくれるんですか?」と来たら、
「うちの代表に失礼な発言をした謝罪と
誠意を見せて頂いたら支払います」

である。

何度も言うが、この一連のセリフは田原の意志ではない。
田原が口にしているだけで、100%社長の命令である。

この時期から、僕はこの社長のメンタリティは日本人のそれではないなと
考えるようになっていた。

  1. 2013/07/19(金) 20:48:33|
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